矢郷良明 LIFE philosophy @deracine5to1

思考と哲学の旅日記

バビルくん

実家の猫バビルくんは来年で二十歳になる。
人間では九十歳を超えると思われる。
雨の降る夜中にごみ捨て場に捨てられていたのを、私が泣き声を聞いてゴミの中からみつけだし連れて帰った。
まだ生まれて一日くらいで毛が少なくハツカネズミかと思ったほどだった。
親は捨ててこいと暴れていたが、そんなことできないので部屋で面倒見ていた。
三週間はミルクもトイレも自分でできなくて、哺乳瓶でミルクをやり、あったかい湯でぬらしたティッシュでお尻を刺激して用をたしていた。
チビの時は一人で留守番ができないので連れて歩いた。
一か月でかなり大きくなり一人遊びするようになった。
その頃から親が猫の面倒を見たがるようになり、任せるようになった。
外の散歩はリードつけていったり、車で遠出していた。
食事も自己規制できる猫なのであまり病気もせず大きくなったが、よく人を噛んだ。
本で読んだのだが、小さい時人間の手でミルクを貰っているため脳の成長が幼児のままで止まってしまうらしい。
甘えて噛む癖が大きくなっても抜けず人を噛むらしい。
バビルくんとの生活は私の人格形成にかなり影響をあたえてくれた。
昔は短気で荒い性格だったが、猫と生活していておとなしくなった。

バビルくんは数年前に脳梗塞になり命が危ぶまれたが凄まじい生命力で持ち直した。
その後も老衰で数回カンフル注射みたいものを打っていたが、ひどい時は安楽死を進められた。
しかしまた元気になり、耳は遠くなったが最近一年は医者にもいかず、元気に遊んでいる。
猫は人間の本懐である『抜苦余楽』(周りの人々の苦しみを取り除き、楽しみを与えること)の人生を自然に歩んでいる。
私も両親も猫と過ごすことで毎日が楽しく張りのあるものになった。
そんなバビルくんは一日も多く長生きして、ろくな親孝行もできない私の代わりに両親の孝行してほしいと願っている。
猫は、バビルくんは生きているだけで孝行になる。
これが『生きながらの成仏の姿』である
彼が病魔に打ち勝ち長生きしてきたのは、
持ち前の福運と、皆に愛されているからと信じている。
どんな生き物も愛すべき尊い命である。
そしてその恩恵に感謝せねばならない