矢郷良明 LIFE philosophy @deracine5to1

思考と哲学の旅日記

加茂谷・矢郷の政経対談

★世界同時株安についての加茂谷先生と私のメールでの政経対談を特別収録。(加筆修正あり)

●加茂谷
最近の株安やばくないですか?エコノミストや政治家は下半期で持ち直すと、楽観的ですけど。
●矢郷
サブプライムローン問題を背景にした世界同時株安が進行し、円高が進んだこともありまして、前場東証1部は、値上がり109銘柄に対して値下がり1582銘柄、変わらずが36銘柄。 アジア株も続落し世界的に株式市場から資金逃避の動きが強まってます。
それを受けて釣られた投資家がパニック売りをし、株価は下値を大きく切り下げてますね。
日本の経済産業省エコノミストは楽観的発言をしてますが、パニック売りを沈静させる為のマスマニュピレーションだと思います。
●加茂谷
やはりそうでしたか。
ドルの信用が失墜して、投機が石油や金に向かって、ガソリンや金属の値段の高騰が起こっているようですね。私は、世界中でスタグフレーションが起こるのではないかと危惧しています。
●矢郷
アメリカはリセッションに入るので、密接な日本はアメリカ同様、間違いなくスタグフレーションしますね。
そしてそれが同時に世界に広がるでしょう。
●加茂谷
3〜4年前、『アメリカで住宅建設が好況』という報道で変だと思っていました。広大で、土地の価格が日本より安いアメリカで、今さら住宅をガンガン売るのは変だと思っていました。
北京オリンピックが終わった秋に、中国も大きな不況の波に飲み込まれるような予感がします。

●矢郷
サブプライム問題の根底にはアメリカの教育問題があると思います。
アメリカ国家の政策により、消費拡大の為にサブプライムを使ったのですが、思いのほかアメリカ国民のモラルは教育の不均等により破綻しており、踏み倒しが当たり前になったのでしょう。
貧困層が「腹が減ったからメシくわせろ」と騒いだので食べ物を与えたら「おまえらのせいで太ったから訴える」といった思考がアメリカ貧困層の行動原理であり、それがアメリカ経済破綻の一翼を担った形になっています。
日本もそうですが、中国もインドも経済と教育のバランスが悪いので、こういった国が経済的に潤うと「気違いに刃物」の様相を呈し、バブルになり、その崩壊反動が世界に恐ろしいことを招くのだと思います。
特に中国バブルはオリンピック後は本当に注意でしょうね。
●加茂谷
素晴らしい考察ですね。
岩手県は、北陸より教育水準が低く、高校の就職担当者が、『親も子供も県内での就職を希望してて、結果的に就職出来ない』と嘆いていました。大学の進学率も低いです。親も何だか元ヤンキーみたいだったりして、負の連鎖が続いているみたいです。大学院へ行って、優れた知識を養って一流企業に就職するという発想は、逆立ちしても生まれないようです。
こういった実状をみると、日本人が株で儲けて、軽薄なバブル経済に走った事も理解出来ます。
その論理で考察すると、中国はヤバそうですね。
●矢郷
経済破綻、戦争は全て教育問題が根本原因ですね。
貧困がまた教育の不均等を招き悪循環を招きます。
ここで宗教の役割が重要になると思うのです。
思想哲学は「苦い薬」で、リテラシー教育がなされていない大衆には受け入れられません。
「万人に飲みやすい薬」の宗教が、正しい思想哲学と「法力」を正しく伝える本来の役割を果たすべきであると思います。
『宗教』が今後30年の世界的キーになると思われます。
●加茂谷
確かに、道徳や倫理を簡単に教育するには宗教が手っ取り早いですね。
残念な事は、政治家が、社会不安で人々が宗教に走り、その宗教団体から票を取り込むという風に利用している事です。
いわゆる新保守主義の方法論ですね。
共和党が、キリスト教右派の票を取り込んでブッシュ政権を作った事もそんな背景があったからだと思います。
日本も与党が、公明党の票を取り込んでいます。
宗教も、キリスト教右派イスラム原理主義の様相を呈して世界中が振り回されて何か不気味です。
●矢郷
宗教と政治はかなり難しい問題でして、識者はより多面的な考察が必要です。
現在は表面的には政治が宗教を道具にしたり、その逆もあったりで、大半の宗教団体は水面下で集票マシーンの役割を果たしています。
ただ、大衆・マスコミ・識者・政治家の宗教観も、まだまだ表層上を滑ってるようなもので、宗教の重要性を認識できてません。
宗教とはなにか?宗教を求める深層心理と宗教そのものの力を把握することが、キリスト教右派イスラムファンダメンタルとの紛争を、政治と宗教の問題を解決する糸口になるはずです。
残念ながら、世界の国々では、教主の本懐を知らない宗教屋と、宗教を知らない政治家が国の中枢に巣くって蝕んでいるのが現状であります。
ネオコンはもはや、キリストの顔さえ忘れているはずです。
●加茂谷
その通りです。新保守主義社会は、もううんざりです。
一番良い社会は、リベラルかつ道徳的社会です。
それが簡単に出来ないから皆困っているのでしょう。最新のニュースでは、世界同時株安は中国発らしいですよ。『やっぱり、言わんこっちゃない』、という感じです。
●矢郷
他人との差異を認められない、受け入れられない人間が、この世から居なくなるまで、リベラルな社会はありえないでしょう。
株安問題以外にも穀物の高騰の深刻化があり、それは必ず「水」の問題に突き当たるでしょう。
それによって水関係の株は上がるはずですが、そんなことより、今後の社会は
教育
モラル
宗教
リテラシー
がキーワードになるでしょうね。