矢郷良明 LIFE philosophy @deracine5to1

思考と哲学の旅日記

続・ロックと政治

精神科医で芸術家の加茂谷先生からの意見をいただいた。本当に素晴らしい意見なので掲載しておく。

◆加茂谷先生
『私はロックと政治が、多少の繋がりがあると思う方ですが、政治色が、あまり前面に出すと如何わしい感じしますね。       クラッシュは冷戦時代に左翼的なアイテム(赤い星マークなど)をファッションのように身につけて過激さを演出しているのだと思います。アナーキーも真似して国鉄服を着て左翼的なイメージを演出しています。
ボノはアイルランド人なので、政治的なことに首を突っ込みたくなるのは分かりますが、ちょっとやりすぎです。
アメリカは不思議と共和党時代に良いバンドが出て、父ブッシュの時にニルヴァーナ、息子ブッシュ時代にストロークスが出てます。民主党クリントン時代はヒップホップ勢ばかり台頭しててロックはサッパリです。
イギリスはもっと分かりやすくて、労働党時代に良いバンドが出て、64年〜78年は長期の労働党政権でした。
サッチャーなど保守党時代はUKロックはどん底で、94年に労働党のブレア政権になると、ブリットポップとしてUKロックは息を吹き返します。
日本はいつまで経っても自民党なのでロックに政治的背景はなさそうです。』

◆私からの返答
『私が思うに、ロックバンドと政治というか、芸術と政治は間接的に関係あるのは当然だと思います。表現しようとする感情の発露に日常生活があり、日常生活は政治が物理的に関与してますからね。
ただ芸術家がその政治に対する発言をしたり、作品に直接表したりするのは、表現者として浅い人間だと思うのです。大衆は優れていますから、作品自体がファッションだと嗅ぎわけてしまいます。
政治はあくまで手段方法であり、掌るのは人間であるので、その人間の向上蘇生こそが政治にも影響するので、人間の精神的内面を表現し、人間性向上に影響を与えることを主眼とした作品を産むのが、芸術の役割だと思います。
哲学なき表現は愚痴とレベルがかわりませんよね』

◆加茂谷先生の洞察
『やはり、芸術家は時代の詩人でなければならないと思います。
実は『政権とロックの法則』は、正月に発見しました。あの時、アメリカの政治について考え事をしていたら、ベトナム戦争時代(民主党ケネディ、ジョンソン時代)の頃はアメリカンロックが下火であることに気付き、その頃はイギリスが労働党時代でロックが全盛期である事実に気付きました。それを近年に当てはめると同様な法則が当てはまることに気が付いたのです。
つまりイギリスは労働者階級の階級闘争がロックであり、アメリカンは、南部の文化(奴隷社会と保守主義)の台頭がロックなのだと思います。
因みにこの法則は更に昔でも当てはまり、エルビスは共和党アイゼンハワー大統領時代にブレイクしました。
因みにリンカーンは共和党の創始者なのでロックな大統領になります。』