矢郷良明 LIFE philosophy @deracine5to1

思考と哲学の旅日記

ひょっとこ斎

前田慶次郎と出会ったのは15年以上前。
彼には勝者でも、敗者でもない生き方があることを教わりました。
その前田慶次郎を詳しく書いた『一夢庵風流記』と出会わなければ、間違いなく今の私はなかったでしょう。
◆作者の隆慶一郎さんは
『傾奇者』はいつの世にもいる。
彼はきらびやかに生き、一抹の悲しさと涼やかさを残して、速やかに死んでいった。ほとんどの男が終わりを全うしていない。
『傾奇者』にとっては、その悲惨さが栄光のあかしだったのではあるまいか。
彼等は一様に世人から不当な評価を受けているように思われる。
或いは我から望んでそうした評価を受けようとした節さえ見られる。
なんとも奇妙な心情であるが、彼等はそこに世の常とは違って、一種の栄光を見ていたような気がする。
これこそ滅びの美意識の最たるものではないか。
◆『一夢庵風流記』はリトマス試験紙のような本で、読んで深く感銘し、何度も読み返すようなら、かぶいた人生を送れるでしょう。
最後まで読み切ることすらできなかったら、かぶいた人とは本質的には一生交わらない、俗な人種だと思います。
一夢庵風流記は、だれもが読まなくてもいいです。縁ある人だけ読めばいいです。